但馬牛と神戸牛

2007
1126

どーも、皆様。

但馬屋(たじまや)に来て但馬牛(たじまぎゅう)の事をわざわざ「たんばぎゅう」って読む人に疑問を抱

かずにはいられない竜馬です。

さて、大変ご好評を頂きました「但馬牛」についてですが、今回は全国的にも非常に人気のあるブランド

牛「神戸牛」と「但馬牛」との関係をお話しさせて頂きます。

では、まず昨日に引き続き「神戸牛」の定義をご紹介します。(もちろん毎度お馴染み神戸肉流通推進協議会による情報です)


(神戸肉・神戸ビーフの定義)

第21条 「神戸肉・神戸ビーフ」とは、第20条で定義する「兵庫県産(但馬牛)」

のうち、未経産牛・去勢牛であり、枝肉格付等が次の事項に該当するものとする。

(1)肉質等級・脂肪交雑のBMS(ビーフ・マーブリング・スタンダード)値No.6以上

(2)歩留等級・「A」「B」等級を対象にする。

(3)枝肉重量
   ・雌  230kg 以上から470kg以下とする。
   ・去勢 260kg 以上から470kg以下とする。


(改定日 平成18年2月20日)


だそうです。 なんかややこしいですね。

つまり、厳選された但馬牛をさらに厳選し、選び抜かれたものが「神戸ビーフ」となるのですね。

うむ。

ってことは、簡単に言うと但馬牛より神戸牛の方が価値があるってことなんですね・・・。


うむうむ。


なーんか、この言い方は但馬人としては不愉快だなー。


なんだかんだ言っても但馬牛あってこその神戸牛ってことですね。


ちなみに、あの有名な「松坂牛」も実は但馬牛あってこそってご存知でしたか?


とある文献によると、

「松阪牛」とは全国から優秀な血統の子牛を導入し、松阪牛個体識別管理システムの対象地域で肥育された、未経産の黒毛和種の雌牛を『松阪牛』と呼んでいます。その中でも典型的な松阪牛は但馬地方(兵庫県)より、生後7ヶ月~8ヶ月ほどの選び抜いた子牛を導入し、 約3年間、農家の手で1頭1頭手塩にかけ、稲わら、大麦、ふすま、大豆粕などを中心に与えながら肥育されます。


と書いてあります。


またとある文献によると

松阪地方では、古来より役牛として優秀な但馬(兵庫県)生まれの6~7カ月の仔牛(雌)を、近江(滋賀県)または、紀州と(和歌山県)の農家の方々購入して1年以上肥育した但馬牛(雌牛)を松阪の農家が好んで購入し、短期間 肥育した牛が松阪牛として売り出されたといわれています。
牛は農耕用として3、4年が過ぎると次第に太り、 「太牛」と呼ばれる立派なものに仕上がって、日露戦争のころには上質の肉牛として売り出されていました。その後、農家や関係者の努力により、松阪地方の牛は次第に名を高め、昭和10年、東京芝浦市場で開かれた「全国肉用牛畜産博覧会」で最高の名誉を獲得し、全国に最高級肉牛「松阪牛」として名声を広めたといわれています。


つーまーりー、


但馬地方で優秀な赤ちゃんが生まれ、その赤ちゃんを松坂人が買取り、うまーーーく育てることによっ

て、その肉は世間に認められるような超有名なお肉となり、今では日本人なら皆が知ってるようなブラン

ド牛となったわけですなー。

うーーーむ、なんか複雑な気持ちですね。


だって、もし、昔の但馬地方の農家の方がうまーーーく育てて頑張ったら、もしかしたら知名度は但馬牛

の方が上だったのかもしれませんしねー。そーすれば誰一人「たんばぎゅう」なんて言う人もいなかった

だろうに。。。

あっ、でも、そーいえば昔、誰かが言ってたなー。

昔、但馬地方は非常に雪が多く、牛を育てるのには気候が適していなかったって。

うーーん。

そりゃ、しょーがない。


まー、でも、神戸牛にしても松坂牛にしても、また近江牛にしてもこれら全てのルーツは但馬牛にあるっ

てことは、但馬人として誇れることの一つだと思います。

また、現在では但馬地方でも、以前にもまして一生懸命牛を育てる努力・工夫をされており、日本でもト

ップクラスの質・味のお肉となっています。

産地偽装やら最近何かと話題ではありますが、但馬屋で取り扱ってる但馬牛は全て証明書付の正真正銘「但馬牛」でございます。

ぜひ、一度ご賞味下さいませ。